内藤誼人(よしひと)著 PHP研究所 1470円(税込)
同じメーカの商品であるならば、どの店で購入しても品質的には差異はありません。類似した立地で同一価格であるならば、売上に差はないはずです。ところが、ある店では売れ、一方の店では売れないといった現象が見られます。先日、新宿のカメラ量販店においてプリンターメーカが販売キャンペーンを行っていました。プリンターというと地味な事務機の一つですが、店頭に立つキャンペーンガールはなぜかボディーラインがくっきりと浮き出るコスチュームを着用していました。やはり、セクシーな女性が呼び込みをしているだけで、プリンターに興味のない人までもが立ち止まってしまうようです。パンフレットを手に取りながら商品説明を聞き、思わず衝動買いする男性の姿も目立ちました。ここでポイントなのは商品力が高いことだけでは購買の動機付けにはならないことです。従来のマーケティングの教科書では、品質だ、価格だ、品切れはだめだ等と述べられていますが、売りの現場では、教科書的な要素以外の理由でモノが売れているように感じます。小生が石油会社に在職しているとき、元モーニング娘の中澤裕子タイプの女性を採用すると男性客の単価が上昇しました。本書ではセクシーなコスチュームで衝動買いを誘導する「ちょいエロマーケティング」やフランスの馬具メーカのように意図的に品切れを起こし購買意欲を喚起する「品切れマーケティング」などの具体例が紹介されています。
セクシー資本主義社会の真髄を極めたい方、必読の書です。
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