2010年07月04日

「新たな市場を創造する企業だけが売上を伸ばす」

 IMG_1563.jpg5月末日、米国アップル社の多機能情報端末i Padが日本にも上陸しました。発売の3日前から店頭で行列ができるなど、大ヒットを予感させる滑り出しとなりました。i Padの価格は48800円から81800円とけっして安い値段ではありませんが、発売から約3か月経過した今もなお、量販店のi Padコーナーには人だかりができています。もちろん製品そのものの卓越したデザイン性もあるのだが、それ以上に注目すべき点はアプリと呼ばれるソフトウェアが無限に広がることです。i Padでできることの一部を紹介するとウェブサイトの閲覧、メール送受信、音楽プレーヤー、ビデオプレーヤーといった基本機能に加え、文書やプレゼンテーション、表計算資料の作成といったアプリ、さらにカロリー計算、旅行ガイド、電子書籍の閲覧といったように、ユーザーのライフスタイルに応じて、必要なアプリを専用サイトからダウンロードし、自分仕様で使いこなすことができるんですね。アプリはユーザーの声に応じて、次々に開発されるため、使い方は無限大に広がります。そう、i Padは購入することがゴールではなく、購入した時点がスタートラインであり、後はユーザー次第で活用法さえも考えていくといった端末なんです。しかも、i Padの箱をあけると、説明書らしい説明書は入っていません。そう、説明書を入れないことで、かえって、ユーザーは直営店に足を運び、スタッフに使い方などを聞きにくるため、そのついでに、商品に関連するアクセサリーなどを購入してしまうこともあります。デフレ時代に、高くても売れている企業では、単に商品を販売するのではなく、新たな食べ方、飲み方、使い方といったものを具体的に提案。新たな市場と需要を創造しているが故に競合他社に比べ高額商品であっても売上を堅調に伸ばしているのだ。成熟化した社会では、企業の売上は景気に左右されるのではありません。新たな市場を創造した企業のみが、売上を伸ばせると言えるのではないでしょうか?
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2010年05月13日

「ハングリーさを取り戻すことが、成長への起爆剤となる」

 3-1.jpgラスベガスで開催されている食品スーパー向け商材の展示会、FMIショーを訪ねています。アメリカで開催されるトレードショーは、本来、北米市場向けに行われているのですが、会場で目立つのは中国からの来場者です。もちろん、英語圏、スペイン語圏からの来場者が中心であることには違いないのですが、彼らはサブプライムショック以降、堅実路線になっているのでしょうか?どちらかといえば売上をあげるための陳列什器や集客力を高めるための販促ツールよりも、経費を削減するためのシステムやセルフレジといった展示カテゴリーに人だかりができていました。どうも、北米、南米の経済は攻めよりも、守りといった空気が会場の人の流れからも感じられます。 一方、投資意欲マンマンなのが中国貿易団、ご一行様です。上海から来たという流通関係者によると中国の都市部にある食品スーパーマーケットでは、POSシステムやレジスター、冷蔵、冷凍什器などは、導入してから、わずかな期間で「元がとれる」とのこと。さらに都市部では中華料理以外のグラタンやパスタ、ピザなどの洋食も普及してきており、関連する調味料や冷凍食材、ソース類の需要も高まっているとのことです。展示ブースによっては中国語で対応できるスタッフを常駐させるなど、今やFMIショーはラスベガスで開催されるフードショーでありながら、中国向け顧客を獲得する場になっています。中国人はギャンブル好きと言われており、ラスベガスのホテル群でも、上客として迎えられていますが、彼らは展示会が終わると、カジノに興じることもなく、すぐさま地元スーパーマーケットの見学へと出かけます。先進的な企業について学ぼうとする姿勢は貪欲です。それにしても、中国人の勢いはとどまるところを知りません。改めて今回の展示会ではハングリーさこそ成長の起爆剤であることを思い知らされました。
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2010年04月16日

「ドミナント化、総合化が家電量販店業界のキーワードである」

IMG_1040.JPG 家電量販店最大手ヤマダ電機は新宿駅東口にLABI新宿東口館をオープンしました。当日は現地に午前6時過ぎ、到着したのですが、既に1000人以上が整理券を求めて長蛇の列を作っていました。毎度のことですが、行列の長さは、その店への期待度のバロメーターのようです。さて、今後の家電量販店業界の動向を予想するにあたり二つのキーワードがあります。一つ目はドミナント化。ドミナントとは購買力の高い商圏内に集中して出店し、商圏内シェアを最大限にする戦略をいいます。ヤマダ電機では山手線沿線を日本最大級の魅力的な商圏と捉え、池袋、新宿、渋谷、新橋、秋葉原と主要ターミナル駅、ビジネス街に出店。お客の”取りこぼし”を最小限に抑え、商圏内シェアの最大化を狙っています。ヤマダ電機に代表される巨大チェーンは東京のみならず大阪、福岡といった主要都市においてドミナント化を進めると予想されます。ただし、ドミナント化を進めるとチェーン内での顧客の取り合いも生じるため、経営効率性が低下するデメリットも存在します。二つ目のキーワードが非家電分野の品揃えの拡充です。耐久消費財である家電製品は、シャンプーなどの日用雑貨、食料品に比べ、消費者の購買頻度は低いです。そこで、家電量販店では家電以外の食料品、日用雑貨など非家電分野の品揃えの幅を拡大し、低価格販売を実施することで来店頻度を高め、顧客の囲い込みの徹底を図りたいようです。既にヤマダの池袋にある日本総本店等では食料品、日用雑貨を、ビックカメラでは酒類を、ヨドバシカメラにおいても大阪梅田にてカジュアル衣料品量販店を誘致するなど、非家電分野の品揃え強化が目立ってきました。有楽町西武など全国的に百貨店の閉店が相次ぐなか、その跡地には品揃えの総合化を目指す家電量販店が出店し、新たな地域核店舗となるのではないでしょうか?
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2010年03月26日

「手作リッチ客の創造が消費不況の打開策になる!?」

IMG_0943.JPG 2010年3月は横浜みなとみらい地区にて商業施設の開業ラッシュが続いています。桜木町駅前には約130のショップ、シネマコンプレックス、飲食ゾーンから構成されるコレットマーレが、横浜駅東口には横浜ベイクオーターANEXがオープンするなど、消費不況にも関わらず商業集積間の競争は激化傾向にあります。そんななか、ひときわ異彩を放ち、集客力を高めているショップがコレットマーレ1階に出店している貴和製作所です。同店ではビーズアクセサリーを中心に、その部品を販売しているのですが、単に部品を販売しているだけではありません。店奥にカフェスペース、「ビーズバー」を設け、客にコーヒーなどを”無料”で提供。その場で購入したビーズを組み立てることができるんです!もちろん、アクセサリーを作る上で不明な点があれば、気軽にスタッフに尋ねることもできます。まさに「売り場」と、「作り場」を組み合わせた業態は、お客の利便性を高め、同店のファンを一気に増やしているようです。市場が成熟化した今、既製品では物足りない消費者が存在していました。「手作りしたい」、でも、全くのゼロから作るのは面倒ですし、よくわからない。そんなお客の抱える問題を解決したのがまさにビーズバーです。商品販売に加え、組み立て場所を提供したことで、今までお客が抱えていた問題を解決し、顧客満足度を高め、リピート客づくりにつながっています。さらに、ビーズの使い方を店内にて情報提供することで、新たな需要を創造し購買意欲を喚起しています。まさに、手作りで、リッチな時間を楽しむ“手作リッチ”客を店内で育成しているわけですね! ”モノが売れない”と言われる時代になると、単にモノを売るだけでは売上の伸びは期待できません。新たなニーズを掘り起こし、新たなお客を創る、すなわち顧客創造こそが、消費不況の打開策になるのではないでしょうか?
posted by marunouchi21 at 10:45| 東京 ☀| Crowd is Money | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月08日

「不況時は低単価・高回転率ビジネスが強い」

 IMG_0513.JPG大阪を訪ねると必ず立ち寄るのが梅田にある「きじ」というお好み焼き屋さんです。牛すじの入ったすじ焼きと、やきそばが入ったモダン焼きを注文するのですが、食べる度に深い感動を得られます。さらに、この店はビジネスに必要な知恵をすべて教えてくれます。まずは、初期投資を抑えるということ。例えばフランス料理店を開業するとなると、皿やナイフ、フォーク、ワイングラスなどの備品が必要ですが、お好み焼き店の場合、大きな鉄板があれば、グラスもビール会社から無償提供されたもので済ませられます。原材料もフレンチと異なり、小麦粉と玉子、キャベツくらいですから、金額もしれています。やり方次第では初日から営業黒字も可能です。フレンチとお好み焼き、単価を比べると、フレンチは高額のため、食する頻度も低いです。また、景気が低迷していると高額なフレンチを食べたいという気持ちにもなりにくいです。一方、お好み焼きは低単価でかつ、フレンチよりも商品回転率は高いです。店舗施設に関しても、減価償却済みでも、お客を呼ぶことができます。例えば、フレンチの店で店頭が汚れていたり、店内の壁がすすけていると、「手入れが行き届いていない」と思われ、集客力を落としますが、お好み焼き店の場合、どんなに、すすけていても、逆にお客は「老舗の味わい」とプラスにとらえます。つまり壁の塗り替えなどは、ほとんど不要です。なかでもお好み焼き店の一番の強みは”ライブクック”です。お客の目の前で調理されている様子は、一つのパフォーマンスであり、湯気とソースの焼ける香りは鉄板周辺にシズル感を醸し出し、食欲を向上させます。出来上がるまでの時間は”どんな味わいを楽しめるのか”期待感を高めてくれます。お好み焼きのように低単価で見栄をはらないビジネスは景気に左右されない強さがあるのではないでしょうか?
posted by marunouchi21 at 21:00| 東京 ☀| Crowd is Money | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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