中国の貿易黒字が急激に伸びています。ちょうど、日本の高度成長期の頃、対米貿易黒字を累積したように、中国との貿易摩擦が懸念されています。中国税関総署は、06年の貿易総額が前年比23.8%増の1兆7606億ドルになり、貿易黒字は対前年比約74%増の1774億ドルを超えたと発表しました。考えてみると、100円ショップで買っている商品は、ほとんどメイド・イン・チャイナです。激安中国製品を扱う100円ショップ等の出現により、日本の物価は安くなりましたが、100円ショップで売られているような雑貨を生産していた産地は大打撃を受け、廃業に追い込まれています。そして今や衣料品や雑貨のみならず、日本が得意とするデジタル製品までもが中国の主要輸出品に成長し、日本国内のハイテク産業集積さえも、危機に見舞われています。今、使っているパソコン、スーツ、DVDも中国製、i Podもデザインはアメリカですが、製造は中国です。我が家で使っている商品の6割以上が中国製でしたよ。物価が下がることは買う側にとってはうれしいことですが、「安さ」を追求すればするほど中国などの新興工業国からの輸入が増え、国内の雇用が失われるのも事実。ある地方の雑貨産地は、もはやゴーストタウン、さびた商店街のアーケードが現状を物語っています。経済はバランスです。どこかが伸びると、どこかが衰退するわけです。日中問題なんて関係ないやと思っているうちに、気がつけば「職を失っていた」ということにならないためにも、政府の対中政策をしっかりとチェックしたいですね。
「安さを追求すると、日本の雇用が破壊される」100円均一業態で感じました。
【金子哲雄のDaily Click】
・食いだおれ日記
http://marunouchi.ameblo.jp/
・世界の売場から from New Yorkが発売されました
http://www.book246.com/item_americas_f.html
【Daily Columnが本になりました!!】
・買いの法則、売りの原則〜街が教える繁盛への道〜
http://www.estore.co.jp/s-honya/cat3/cat3-0052.html
・株式会社ジンテックさま 内海新聞
http://www.jintec.com/corp/utsumi/atcl.php?issue=12
