2010年07月25日

「新たな流通チャネルの開拓が、生き残りのカギとなる」

 IMG_1624.jpg先日、デジタルカメラを買い替えたのですが、今から20年前を振り返りますと、カメラはカメラ屋さんで購入したものですが、今では家電量販店で買い物するようになりました。カメラがフィルムから、デジタルに移行したことにより、商品の位置付けもカメラから電化製品へと移行したことに伴い、売っているチャネル(売場)もカメラ店から家電量販店に変わりました。同様にビール、文房具、雑誌なども、20年前、消費者がよく買っていた店と現在、買っている店を比較してみると、ビールは酒販店から酒ディスカウントストア、そして現在はコンビニエンスストア(コンビニ)、文房具も文具店からコンビニ、そして現在は100円ショップ、雑誌類も書店からコンビニへと変化しました。ビール、文具のメーカーや出版社では、当時、まだ、流通チャネルとして確立するかどうか未知数だったコンビニに注目しチャネル開拓を行いました。コンビニが登場した直後は「24時間営業なんて、採算があうわけない」など懐疑的でした。例えば日本酒業界では、旧来からの強固な酒販店ルートを持っているので、同一商圏内にコンビニができると、旧来からの取引先と競争関係になります。そのため商品をコンビニに卸さないメーカーが大半でした。周知の通り、多くの酒販店は市場から姿を消したことにより、日本酒メーカーでは流通チャネルも失いました。コンビニルートを開拓していたメーカーは少数派のため、酒販店がなくなった結果、日本酒の消費量も下落を続け、ピーク時の6割程度の売上規模へと縮小しました。そう、消費者が便利と感じる売場は変化しているわけですから、その変化に応じて新しい売場を開拓したところだけが、売上を伸ばすことができるのです。今では社会のインフラとして確立しているスーパーマーケットでさえ、当初は「スーっと出て、パ〜っと消える」と考えるメーカーも少なくなく、商品を苦労して調達したと言われています。新たな流通チャネルは10年後の主流になるかもしれません。どの業界においても、将来を見据えたチャネル開発が生き残りのカギになりそうです。
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2010年07月18日

「社会情勢によって、顧客の喜ぶサービスは変化する」

 IMG_0250-1.JPG家電量販店や大手スーパーマーケットを中心に、購入金額に応じて蓄積されるポイントシステムは固定客化の手段として活用されていましたが、昨今、ポイント付与率を減少させたり、廃止するチェーンが増えてきています。その理由として大きく二つ挙げられます。一つは消費者側のポイント慣れです。前述の通り、ポイントシステムは購入金額に応じて、金券と同様に還元され、事実上の値引きを行っていましたが、今や、どこの店においてもポイントサービスを実施しているため、ポイント還元による「ありがたみ」が薄れてきました。以前はポイント還元率がよいお店ですと、トクした気分になったものですが、現在では多くの店で、実施されていますので、それほど、うれしくはありません。その結果、売り手側も、ポイント導入時に期待した顧客の囲い込み、固定客化を実現できにくい環境になってきました。さらに、長引く景気低迷に伴い、消費者の間で、ポイントで還元するのではなく、その場で店頭価格を値引きして欲しいといった声も高まっていました。一方、売り手側においても、ポイント還元の引当金を会計上、負債に計上するため、事実上、「お客に借金をする」状態となっていました。その結果、経営状態をあらわす財務諸表の経営指標を著しく悪化させていました。また、各チェーンともに売上が上昇傾向にあれば、ポイントシステムを運用するコストをかけても、売上高対販管費比率を適正化できますが、売上が伸びなければ経営指標の悪化につながるだけです。さらに上場しているチェーンの場合、経営指標の悪化は、株価の下落といった影響につながり、場合によっては株式市場からの資金調達が困難になる恐れも出てきます。このように消費者側、売り手側双方ともにポイントシステムの見直しニーズが高まった結果、還元縮小、廃止といった流れになっているわけですね。流通業界において固定客化は永遠の課題ですが、今こそビジネスの原点に回帰し、「消費者の満足度を最大化するサービスな何なのか?」再検討する時期に入ってきているのではないでしょうか?
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2010年07月11日

「購入後の楽しみ方を伝え、新規市場を創造する」

  IMG_4794.JPG長引く景気低迷のなか、ハーレーダビッドソン(以下、ハーレー)は国産オートバイの同等車種に比べ、2割から3割高額にも関わらず、堅調な売上を記録しています。アメリカ映画にも、しばしば登場する同社のバイクは、アメリカ文化を象徴するものであり、オートバイに乗らない人であっても、ハーレーというブランド名を認知されており、強力なブランドイメージを築いています。よって販売台数を伸ばすことは容易と思われがちですが、同社の扱う大型バイクは、日本の道路や駐車場事情を考慮すると、けっして巨大な市場ではありません。ではどのように同社では新規ユーザーを獲得しているのでしょうか?その原動力となるのがハーレー・オーナーズ・グループ(以下、HOG)です。HOGは全世界の1400チャプター(支部)を有し、日本国内も同社正規代理店網を中心に150チャプターが形成されています。ハーレーのオーナーになると1年間無料でHOGメンバーとなり、ツーリングイベントやツアーに参加できます。つまり、単にオートバイを販売するだけでなく、ハーレーの乗り方、楽しみ方、さらにハーレーのすばらしさを共感できる仲間づくりまでもサポートすることで、ロイヤルカスタマーづくりを行っているんです。さらにHOGのイベントで高速道路を集団走行し、サービスエリアなどで一団となって休憩していると、どこからともなく、ハーレーを見に集まってきます。そこでオートバイ談義が始まるとオーナーたちは迷わずハーレーの素晴らしさを語り始めます。ディーラーのセールスマンがハーレーの魅力を語るのではなく、オーナー自らが魅力を語るため、セールストークにはなりません。乗っている人のリアルな声として商品の魅力が伝わり、次々に新規顧客の輪を広げていくんですね。つまり彼らが走れば走るほど、動くショールームとなり、新規客獲得に寄与するわけです。ハーレーの強みはロイヤルカスタマーを育成するシステムを構築したことにあるといえるのではないでしょうか?
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2010年07月04日

「新たな市場を創造する企業だけが売上を伸ばす」

 IMG_1563.jpg5月末日、米国アップル社の多機能情報端末i Padが日本にも上陸しました。発売の3日前から店頭で行列ができるなど、大ヒットを予感させる滑り出しとなりました。i Padの価格は48800円から81800円とけっして安い値段ではありませんが、発売から約3か月経過した今もなお、量販店のi Padコーナーには人だかりができています。もちろん製品そのものの卓越したデザイン性もあるのだが、それ以上に注目すべき点はアプリと呼ばれるソフトウェアが無限に広がることです。i Padでできることの一部を紹介するとウェブサイトの閲覧、メール送受信、音楽プレーヤー、ビデオプレーヤーといった基本機能に加え、文書やプレゼンテーション、表計算資料の作成といったアプリ、さらにカロリー計算、旅行ガイド、電子書籍の閲覧といったように、ユーザーのライフスタイルに応じて、必要なアプリを専用サイトからダウンロードし、自分仕様で使いこなすことができるんですね。アプリはユーザーの声に応じて、次々に開発されるため、使い方は無限大に広がります。そう、i Padは購入することがゴールではなく、購入した時点がスタートラインであり、後はユーザー次第で活用法さえも考えていくといった端末なんです。しかも、i Padの箱をあけると、説明書らしい説明書は入っていません。そう、説明書を入れないことで、かえって、ユーザーは直営店に足を運び、スタッフに使い方などを聞きにくるため、そのついでに、商品に関連するアクセサリーなどを購入してしまうこともあります。デフレ時代に、高くても売れている企業では、単に商品を販売するのではなく、新たな食べ方、飲み方、使い方といったものを具体的に提案。新たな市場と需要を創造しているが故に競合他社に比べ高額商品であっても売上を堅調に伸ばしているのだ。成熟化した社会では、企業の売上は景気に左右されるのではありません。新たな市場を創造した企業のみが、売上を伸ばせると言えるのではないでしょうか?
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2010年06月06日

「お客が買いたい場所に売場を設ける」

 IMG_1917.JPGカジノの街、ラスベガス マッカラン国際空港の出発ロビーにはスロットマシーンが並べられ、帰り際まで、「なんとか、お金を使ってくださいな!」といった仕掛けが施されているのですが、さらにコンコースには、日本では見かけない自動販売機(自販機)が置かれています。米国の大手家電量販店チェーン ベストバイが展開するベストバイ・エキスプレスという「完全セルフ型の小売店」、つまり自販機です。ドリンクや新聞類の自販機は見慣れていますが、ここの自販機では観光地らしいものが売られていました。ガラス張りで高さ2メートルの無人ケース内には、デジタルカメラ、i Pod(約6種類)、飛行機の騒音などの中でも静かに聴くことのできるノイズキャンセリングヘッドフォン、携帯電話、知らない旅先で道しるべとなるポータブルナビゲーション、さらには任天堂DS並びにそのソフトなど、約20アイテムが品揃えされています。価格帯は日本円で約5000円〜30000円ほど。支払いはクレジットカードで行われため、釣銭も必要ありません。たまたま自販機の前を通りかかると係員の方が商品補充をしていたので、売れ行きを尋ねてみると、ズバリ「売れている」とのことです。確かにお客が最も欲しい時に、もっとも近い場所で売っているのだから、売れないわけがないですよね。ラスベガスの空港を利用される方の多くは観光か展示会などのビジネス客です。空港の方がデジタルカメラを必要とする人や、旅をエンジョイするために、i`Pod、ヘッドフォンを購入したいと思う方も、普通の街中よりも多いと思われます。つまり、お客が必要とする「場所」でモノを売ることが「売れる」ポイントなわけですね。私たちの身の回りでも、東京駅や新大阪駅、羽田、関西空港など、旅行者が集まる場所があるわけです。となると、我が国の家電量販店においても、無人販売型の「エキスプレス業態」を出店することで、お客様の利便性をさらに高め、新たな市場を開拓できるのではないでしょうか?
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