2009年10月31日

「高速道路網の発達が企業のビジネスモデルさえも左右する」

IMG_0215.JPG 10月30日(金)家電量販店業界のリーディングカンパニー ヤマダ電機がLABI1(ラビワン)日本総本店 池袋を文字通りでっかくオープンしました。池袋三越跡地に開業した同店は売場面積7000坪、商品点数は150万点、日本最大級の売場面積と品揃え、日本総本店の名にふさわしい店構えとなっています。取材のため午前8時過ぎに到着したのですが、午前10時の開店を待ちわびた客が既に並んでいました。そう、最近の大型店のオープンでは、中国をはじめとする方が目玉商品を集団で買い占め、ネットオークションで転売することを目的に来店される方が目立ちます。もちろん、店頭には「転売目的の買い物はご遠慮ください」との注意書きがあるものの、おかまいなしです(苦笑)。
 さて、ヤマダ電機といえば家賃が安く、競争が少なく、道路が整備された地方のロードサイドに出店し、広域から集客し、売上を確保するというのが同社の勝ちパターンですが、最近LABI(ラビ)という業態を都市部で展開し、家賃が高く、競争が多い場所においても、ビジネスが成り立つようなノウハウを蓄積してきました。本来ならば地方を軸足に事業展開した方が売上高に占める販売管理費を抑制できるので、収益性は高くなるはずです。あえてリスクを負ってまで都市部に出店するのはなぜでしょうか?その背景には地方経済の地盤沈下があるからではないでしょうか?高速道路網や新幹線の発達により、消費者は地元で買い物するのではなく、選択肢が豊富にある都市部に向かうようになりました(これをストロー効果といいます)。その結果、地方におけるロードサイドビジネスの市場拡大は期待できなくなり、都市部進出につながったのではないでしょうか? 高速道路無料化が議論される昨今、もし、無料化が実現したら企業も、ビジネスモデルの転換を迫られるかもしれませんね。
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2009年10月04日

「円高差益還元商品の購入し、家計を防衛する」

 IMG_4501.JPG 10月2日よりイオングループの425店舗では円高差益還元で最大100品目を値下げする緊急セールがスタートしました。第一弾は今月12日までですが為替レートによっては第二弾が行われる可能性もあるとのことです。昨年は市場に投機筋が入ったり、バイオエタノール燃料への期待感から小麦、大豆、トウモロコシなどが高騰し、物価高を招き、食品の店頭売価も上昇しました。シカゴ市場におけるトウモロコシ相場は2008年6月にピークを迎えているのですが、それ以降は下落が続き、現在はピーク時の約半分の価格です。しかし、メーカから出荷される商品の価格は物価高騰時に値上げしたままの状態です。さらに円高ドル安によりドル経済圏から輸入される商品に関しては為替差益が生じています。つまりメーカは利益をプールしていると推定されます。今回のセールは小売側からメーカに対し無言の値下げ圧力となるかもしれません。さて主な値下げ商品はスパークリングワインSALA VIVE BRUT(メキシコ産)も通常980円が780円になるなど値ごろ感のある価格となっています。なかでもグレープフルーツ68円(南アフリカ産)は目につきました。というのは、お酒を家で飲む方が増え、グレープフルーツを搾り、焼酎で割って飲むなど、ちょっとした贅沢が気軽に楽しめる価格帯になっていました。もちろん、グレープフルーツの隣にはジューサーを置くなど関連購買の喚起にも余念がありません。早速、100グラム98円のオーストラリア産 肩ロースかたまりを500グラムほど購入し、カレーを作ったのですが圧力鍋でしっかり煮込んだこともあり、うまみが引き出され、とても98円の牛肉とは思えない味わいでした!輸入品を買うにはありがたい円高も、輸出型企業の収益は悪化し、場合によっては労働者の賃金低下を招きます。せめて円高差益還元商品を買うことで家計防衛をしたいものです。
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2009年09月01日

「リスクを負った消費者の意見がチェック機能を強化する」

0001.JPG 政権交代のどさくさに紛れるかのように本日、9月1日、消費者庁が発足しました。同庁の設立は一見、生活者志向に見えるのですが、果たして消費者にとって必要な役所なのでしょうか?そもそも民間企業、なかでも大手流通業では消費者庁が設置される相当以前から取扱商品に関する品質チェック体制を自主的に強化しています。というのは万が一、消費者に害を与える商品を販売したとなると、消費者への損害のみならず、企業イメージの低下という金銭では計り知れないほどのダメージを被るからです。また、インターネットなどが発達した今、消費者が気軽に不特定多数に意見を述べることができます。価格.comなどを見れば、先に買ったユーザーの感想などが述べられ、これから購入するべき消費者は買った人の意見を参考にしながら購入することは可能です。つまり、売り手である小売業者とリスクを負って購入した消費者双方の意見によって、チェック機能は働いているのではないでしょうか?そのチェック機能を国が担うというのは、当然、そのコストは税金もしくは商品価格に上乗せされる可能性があります。チェック機能を充実させることは重要ですが、それを行政(官)に頼ることは好ましいことではありません。官がお墨付きを与えるとなると、官の外郭団体という名の天下り先等と利害関係者が癒着し、場合によっては物価上昇の要因になる可能性もあります。既にETCシステムなども、ETCを搭載するだけで国土交通省の外郭団体 財団法人・道路システム高度化推進機構にお金が落ちるようなシステムになっています。官に頼らなくても、安心・安全を確保するためには消費者自らがネット上で意見を述べたり、商品に関する情報を集めることが重要ではないでしょうか?自立した消費社会を創り、無駄なチェック機能をなくすためにも官への依存は最小限に抑えたいものです。
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2009年08月13日

「880円ジーンズの出現は小売・製造の一体化を加速させる」

IMG_3901.JPG 8月13日 ジャスコにて、プライベートブランド(ベストプライス、以下BP)の880円ジーンズが発売されました。以前、ユニクロの関連会社guでも990円ジーンズが発売され、消費者に衝撃を与えましたが、実はすそ上げなどの「お直し」は別料金のため、事実上1000円以上していました。BPの880円メンズジーンズの場合、標準的な履き心地の「レギュラー」とゆったりとした履き心地の「リラックス」の二種類。サイズは男性用の場合、ウェスト73pから97pまで9種類、股下も66pから85pで7種類が用意されています。つまり、お直しすることなく、買ったら即、はけるんです!履き心地はというと、安いからといって悪いものではなく、ジーンズ専業メーカの8000円台の商品と比較しても、遜色ありません。では、なぜ880円のジーンズを発売できたのか。まずは生地の開発です。通常、メーカでは生地会社から生地を買い、裁断、縫製するのですが、イオンでは独自に生地を開発。動きやすさと吸収性、そして低コストを実現しました。さらに過去の売上データと日本人の体型データを照合し、どのサイズが、どのくらい売れるのかシュミレーションし、必要な生地の総量を確定します。通常ですと、お直しの際、何p分かの生地を捨てていますが、その無駄を省くことで低価格化を実現しています。一方、2つのデザイン、サイズバリエーションが9×7の63通り、合計126アイテムを作るとなると、売れゆき好調なものと、そうでないものが出てきます。サイズごとに売上予測を立て、ロスを最小限に抑えるよう計画することで880円を実現しています。今や流通業は原材料の開発、調達から生産、販売まで、自己責任において一貫して行わなければ業界最安値を実現することはできないんですね。今後も消費者志向が強まり、価格競争も激しくなると、さらに小売と製造の一体化は進むのではないでしょうか。


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2009年07月27日

「消費者、小売、メーカ、三者が喜ぶPBが消費を喚起する」

IMG_3511.JPG イオングループのプライベートブランド(PB)トップバリュからは第三のビール「麦の薫り」(350ml)を100円で。セブン&アイホールディングスのPB セブンプレミアムからも第三のビール「THE BREW」(350ml)を123円で発売されました。早速、麦の薫りを店頭で購入し、飲んでみました。お酒をあまりたしなまない自分は、同等のナショナルブランド商品とPB商品を飲み比べてみたものの、味わいの差をほとんど感じることはありませんでした。100円で販売するためにNBのアルミ缶に比べ、薄い素材のアルミ缶を使用するなど、消費者からは見えないコストまで踏み込んで削減し、実現した価格でした。麦の薫りの製造はサントリーなのですが、自社ブランドがあるにも関わらずPBの生産を請け負ったのはなぜなのでしょうか?どうも、背景には小売店での売場確保の困難さがあるようです。一般にスーパーマーケットの売場はマーケットシェアの比率に合わせ、スペース配分されています。つまり、キリン、アサヒよりマーケットシェアの低いサントリーは、手塩にかけて商品開発しても、場合によっては新商品を売るためのスペースを売場内に確保できない恐れもあります。ならば、小売業のPBを生産することで、確実に売場スペースを確保できます。サントリーは名を捨てて実を取る戦略に出たわけです。一方、小売業側も一般にNB商品よりも利益率が高い、すなわちNBよりも儲かるPBを積極的に売りたいため、売場において最も諸費社から目立つ場所に陳列スペースを設けます。今回、PBの第三のビールが登場したのは、消費者の低価格・高品質志向の高まり、メーカは小売店での売場確保ができるメリットがある、さらに小売店でも顧客ニーズに応えられ、NBに比べて収益性も高めることができる。そんな三者の思惑が一致したため、今のタイミングで発売されたのではないでしょうか?
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